三谷幸喜作品と本の虫★あんのよしなしごと

大河ドラマ「真田丸」をはじめ、三谷幸喜さんの作品の感想、芥川賞受賞作品を中心とした本の感想、音楽やハンドメイド関連などをつづったブログです。

「オンリー・ミー 私だけを」 三谷幸喜

 

オンリー・ミー―私だけを (幻冬舎文庫)

オンリー・ミー―私だけを (幻冬舎文庫)

 

 

脚本家・三谷幸喜氏が一般にメジャーになる少し前('92,'93頃。三谷氏初の連続TVドラマ「振り返れば奴がいる」の頃で、あの「古畑」ができる1年ほど前)の雑誌連載エッセイを中心とした、エッセイ集。

自宅で本棚の整理をしていたら偶然目に留まり、改めて読んでみました。

今私たちがメディアで触れることができる三谷さんは40代半ばを過ぎた三谷さんですが、こちらの本の三谷さんは31,2才。

今でこそ「三谷幸喜」という名前は相当メジャーですが、当時の三谷さんは一般大衆にはほぼ無名。そんな三谷さんが雑誌「とらば~ゆ」に連載していたというエッセイは、基本的には朝日新聞の連載「ありふれた生活」から受ける印象とほとんど同じで、なんとも愉快です。恥ずかしがりなのに目立ちたがりとか、小心者なのに急に大胆になるとか、そんな三谷さんのキャラクターだからこその笑いが詰まっています。

けれども、その中でも本書には三谷さんの「若さゆえのとんがりぶり」といいましょうか、ある種の危なっかしさも感じます。チャゲ&飛鳥さんとのエピソードなど、まさにそう。

一方で、「面白い」ということはどういうことかを論じた「面白いということ」、「コメディについて」は、三谷作品の根底をうかがい知ることができますし、三谷さんが主宰していた劇団「東京サンシャインボーイズ」の当時の活動や、劇団の俳優さんたち(西村雅彦さん、梶原善さん、相島一之さん、小林隆さん、阿南健治さん、甲本雅裕さんなど)の個性がうかがい知れる内容もあり、若かりし(?)三谷さんを知るには良い一冊だと思います。