あんのよしなしごと

三谷幸喜さんの作品の感想、本の感想、映像作品や音楽の感想などをつづったブログです。

小林かいち

Dsc_0178_4  この夏の収穫のひとつ。ニューオータニ美術館で開催した「小林かいちの世界」展に行きました。

この展覧会のことは偶然TVで知り、紹介されていた小林かいちの作品を見て心を奪われ、これはぜひ行かねば!と計画していました。

小林かいちとは、ニューオータニ美術館HPの説明を引用しますと、

小林かいち(本名:嘉一郎、1896~1968)は、近年注目されつつある京都の図案家です。
大正時代の後期から昭和初期にかけてのおよそ10年、絵はがきや絵封筒のデザインを数多く手がけました。木版によるそれらの作品は、ピンクやブルーによる独特のグラデーション、赤と黒などの明快な色の対比の中に、女性像やハート、植物、月や星、トランプや十字架などを配したモダンなもので、現代にも通用する色彩感覚、デザイン力といえるでしょう。

また公の展覧会が開かれるようになったのは最近で、小林かいちの生没年などその経歴が明らかになってきたのもごく最近とのことで、「謎のデザイナー」とも呼ばれているとのことです。

作風からは大正ロマンな時代背景を感じますが、私が感じた魅力は、絵はがきや絵封筒といった、生活で使うもののデザインとして存在していることです。当時、女学生に人気があったということですが、こんな素敵な絵葉書や絵封筒で手紙をやり取りできたら、本当に楽しいでしょうね。小林かいちの作品を通して、当時の文化というか、心の豊かさのようなものも感じました。