今回は、秀吉が治世の面で才覚があったことを目の当たりにしたり、
佐助に忍びの術を教える出浦がやたらかっこよかったり、
きりちゃんがあまりうっとおしく感じなくなっていたりしたけれど、
いろいろ切なくなった回でした。
切ない①:父・真田昌幸の想いに泣ける
昌幸は秀吉の人物を探る信繁の便りを待つ。昌幸が頼るのはいつも信繁。
家臣はそれぞれ自分のなすべきことに精進している一方で、信幸は所在なく一人でウロウロ。
母・薫が昌幸を膝枕しながら「昌幸は源次郎(信繁)ばかり贔屓にしている」とやんわり言ったのに対して昌幸は
「今は乱世。しかしやがてそれも落ち着く。そのときこそ源三郎(信幸)の出番。荒れた土地を再び耕し、国を立て直す。そのときこそ源三郎が役に立つ」
と語ります。
この父の言う通り、信繁は乱世を駆け抜けて散り、信幸はその後真田家をしっかり守りました。
父はしっかりと息子二人の活かし方をわかっていること、信幸を大切にしていることがわかって泣けてきました。
切ない②:上杉家を守るために、可愛がっていた源次郎を裏切らねばならぬ上杉景勝の無念に泣ける
さらに面会をドタキャンされて次の日にようやく秀吉との面会がかなった景勝。
秀吉との面会前夜に景勝が源次郎に対して「真田と秀吉の仲は自分がちゃんと取り持つ」と請け負っていたのに(その場にいた直江兼続が「またええかっこしいしてる」という表情なのが可笑しい)、領地を安堵されたのは良いけれど、徳川に恩を売りたい秀吉から、徳川が次に真田を攻める際には真田を援助するなと言われます。
義を重んじる景勝にとっては、真田を裏切れという命令は酷。
しかし上杉家を守るためには秀吉の配下になるしかない。
最後まで迷う景勝ですが、最後は心を決めたようでした。
これでもう、景勝と源次郎の、あたかも父と子のような関係が終わってしまうと思うと泣けてきます。
切ない③:陽の光降り注ぐ庭で家族親戚が集まって宴会をしている秀吉一家に、後の運命を思って泣ける
血縁を大事にしたという秀吉。
妻の寧をはじめ、母、弟、おい、縁戚の加藤清正、福島正則、幼少の小早川秀秋・・・
みんな笑顔でふかした芋を食べている。
「この時信繁が目撃した光景は、ひょっとすると秀吉とその家族の、ごく短い幸せな一時だったのかもしれない。やがてこの中の一人は、別の一人によって切腹に追い込まれ、この少年は自分のしたことに罪にさいなまれ・・・」
ああ・・・。
余談
石田三成(山本耕史さん)、大谷吉継(片岡愛之助さん)が話しているのを見て、「新選組!!土方歳三 最期の一日」の土方(山本さん)と榎本武揚(愛之助さん)のサンドウィッチや「ロマンチ」の会話を思い出してしまいました。
そこに堺雅人さんの山南さんが同席していると妄想すると?
※「新選組!!」:「新選組!」の続編として作られました。
※「ロマンチ」とは、洋行帰りの榎本が自分を「ロマンチスト」と言ったのを端折って土方が「あんた(榎本)のロマンチに乗ってやるよ」と言ったのです。詳細はDVDでご覧くださいませ。。。