利休の「業」
商人であり、金で人の心も操る利休の「深い業」。それがために利休は茶を点てる。
利休の「業」が点てた茶を飲んだ源次郎は、利休の業を取り込んでいきました。
源次郎は、どれだけの人の「業」を背負っていくのでしょう。
(何回目かの)茶々は怖い
利休を切腹に追いやった決定的なものは、実は茶々がもたらしたもの。
本人が無自覚のうちに周囲を不幸にする茶々。
ついに愛息、鶴松まで失ってしまいました。
きりちゃんは茶々の怖さをよくそれがわかっています。
きりちゃん、どうか源次郎を守ってください。
(さりげなく秀次にプロポーズされていましたが・・・)
三成の「佐吉」としての想い
公的な役割と冷静に全うする「三成」と、私的な想いで秀吉、鶴松のことを案じる「佐吉」。
鶴松の身を案じて九州から駆け付けた加藤清正に「願掛けで水垢離をする、一緒にやろう」と誘われ、最初は冷たく断った三成。
ですが、後で清正のもとに行き、一心に水垢離を始めました。
このときの三成は、「佐吉」としての想いを優先させたのでしょう。
公に徹しきれない三成の人間らしさが好きです。
冷静に情勢を読む徳川家康、真田昌幸
鶴松の見舞いと駆け付け豊臣の内部事情を探ろうとし、鶴松亡き後の豊臣の弱体化を冷静に読む二人。
豊臣家の外の大名たちの冷静さと、豊臣家の中の鶴松を案じる熱い気持ちとの温度の違いに、「三成」と「佐吉」とはまた別の「公」と「私」の二面性を感じました。
信濃パートはホッとする
悲しみと政治的思惑が錯綜する本筋は肩に力が入ってしまうので、信濃パートの笑いは
本当に救いです。
信幸が隠し扉にはまってしまったり、仏頂面の小松姫を笑わせるために「こしょこしょこしょ」と言いながらくすぐってたり、それでも笑ってくれない小松姫に落ち込んだ信幸が思わずおこうさんのところに行ってしまうところとか。
上田についた小山田茂誠がお松姉さんと再会しておばば様に挨拶するシーンも。
天下の動きとは別に、こういう幸せな出来事も同時に起こっているのが歴史なんですよね。