あんのよしなしごと

三谷幸喜さんの作品の感想、本の感想、映像作品や音楽の感想などをつづったブログです。

芸術とビジネス

BS日テレの「財部ビジネス研究所」で、東京藝術大学の宮田学長がゲストで、東京藝術大学の進む方向の話がされていました。

宮田学長は、以前「爆笑問題のニッポンの教養」でも拝見して、東京芸大を広く知ってもらおう、オープンにしよう、という思いを感じましたが、今回の番組はビジネス番組ということで、もう一歩踏み込んで、「芸術」と「ビジネス」を結びつけることをよしとしない風潮があるが、芸術をビジネスとちゃんと結びつけることが必要、芸大もそれを目指してオープンにしていくということをおっしゃっていたように思います。

私の勝手な解釈として、「芸術」はともすれば作者の価値観の中で閉じて完結してしまいがちですが、ビジネスベースで世に出す・世界に発信することでその作品に対する客観的な評価がなされ、芸術家はその評価を受けることで自分の価値観を相対化でき、「自分の価値観」の位置づけがわかることによって芸術家は次のステップに踏み出せて芸術としての質を上げていける、ということなのかなと受け取りました。

日本では不況になると、芸術が軽視される傾向にあるように思います。それは、芸術はビジネスと無縁である(芸術はお金にならない)というような認識があることが原因の1つかなと思います。

このような状況が変わっていくのかどうか、宮田学長と東京芸大の活動に注目したいと思いました。