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三谷幸喜作品と本の虫★あんのよしなしごと

大河ドラマ「真田丸」をはじめ、三谷幸喜さんの作品の感想、芥川賞受賞作品を中心とした本の感想、音楽やハンドメイド関連などをつづったブログです。

「90ミニッツ」感想

作・演出 三谷幸喜

出演 西村雅彦 近藤芳正

2011.12.25 パルコ劇場にて観劇

「笑の大学」から15年となる、西村雅彦さんと近藤芳正さんの二人芝居。

「笑の大学」では、戦時中の「検閲」を舞台に、西村さんの検閲官と近藤さんの喜劇作家が、それぞれの立場で1つの喜劇台本を間にぶつかり合い、「笑い」の持つパワーを見せつけてくれた。

今回の「90ミニッツ」は・・・?

(以下、ネタバレしています)

笑いは一切なし。超シリアス。

交通事故にあった少年が病院に搬送され、その父親(近藤芳正さん)と医者(西村雅彦さん)が、手術の承諾をめぐってぶつかり合う。

それぞれが、自分が信じる「正しいこと」を行おうとし、主張しているのだけれども、それぞれの「正しいこと」が真っ向から対立してしまう。

世の中に絶対的な「正しさ」なんてない。
人間は、大なり小なりエゴを抱えている。

そういうことはわかっているつもりだったけど、でもこうやって判断をせまられたとき、自分はどういう行動をするだろうか・・・?

など考えてしまったので、観おわって、かなりぐったりしました。。。

両者の、正論とエゴ、エゴと正論の立場逆転の鮮やかさはさすが三谷さん。

三谷さんの「生誕50周年大感謝祭」では、舞台「ろくでなし啄木」「国民の映画」「ベッジ・パードン」「90ミニッツ」、ドラマ「short cut」、映画「ステキな金縛り」を(WOWOW視聴含めて)観ましたが、個人的なベストは、「国民の映画」でした。

やっぱり三谷さんには、笑いを書いてほしいです。

「君となら」「バッドニュース☆グッドタイミング」のような、笑うためのコメディはもう作らないのだとしても、深く人間を掘り下げ、人間のシリアスな面も描いた上での「喜劇」を。