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三谷幸喜作品と本の虫★あんのよしなしごと

大河ドラマ「真田丸」をはじめ、三谷幸喜さんの作品の感想、芥川賞受賞作品を中心とした本の感想、音楽やハンドメイド関連などをつづったブログです。

「ホロヴィッツとの対話」感想

作・演出 三谷幸喜 

出演 渡辺謙 段田安則 和久井映見 高泉淳子

シアターBRAVA!にて観劇

【あらすじ】とあるピアノ調律師夫妻は、ある晩「巨匠ピアニスト」を自宅に招待する。そのピアニストとは、20世紀を代表するピアニスト、ホロヴィッツであり、調律師は、スタインウェイ・アンド・サンズの専属調律師、フランツ・モア。さて、その晩に起こった出来事とは・・・

ピアニストが最高の演奏をできるようにするためにピアノをピアニストの望む最高の状態に調整する、調律師。ピアニストへの最大の尊敬をささげつつも、決してピアニストとは主従関係ではなく、対等であるという職人としての矜持を、フランツ・モア役の渡辺謙さんに感じました。やはりたたずまいは絵になりますね。

一方、ホロヴィッツ役の段田安則さんは、一癖もふた癖もある巨匠っぷり、そして茶目っ気とともにほんのりどこか人生への負い目のような寂しさも感じさせてくれました。

巨匠ピアニストと一流調律師という対比とともに、二人の妻(和久井映見さん、高泉淳子さん)同士の対比も印象的でした。

二人とも「亭主を尻に敷く」タイプで巨匠も一流職人も形無しなのが楽しく、本作のコメディ部分。一方で子どもの教育をめぐるストーリーは切なくシリアスで、作品の光と影となっていると思いました。

全体的には、それぞれのキャラクターを味わう作品と思いました。

「コンフィダント・絆」「国民の映画」に続く、海外芸術家シリーズ、とのことですが、いずれにしても歴史に大々的に名を残すような人物ではなく、彼らの脇にいた人物(それでも、歴史に名が残っているので十分すごいのですが)にスポットライトを当てる三谷さん、どんな人の人生もドラマチックで素晴らしいものなんだということを教えてくれている気がします。

 

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