三谷幸喜作品と本の虫★あんのよしなしごと

三谷幸喜さんの作品の感想、本の感想、映像作品や音楽の感想などをつづったブログです。

ミュージカル『日本の歴史』感想

作・演出 三谷幸喜
音楽 荻野清子
出演 中井貴一 香取慎吾 新納慎也 川平慈英
   シルビア・グラブ 宮澤エマ 秋元才加

WOWOWでの観劇です。
以下、ネタバレ注意です。

 

時は20世紀初頭。アメリカ・テキサスに牧場を開くべく更地を購入して移住してきたシュミット家の母子。母は、亡き夫の夢を実現するために新天地でゼロから生活を始める。

一方、場所は日本。卑弥呼に始まり、平清盛、織田信長など歴史に名を残した人物も、自分に課せられた重責に悩んだり、自分の家を守るために策を練ったり、理不尽に耐えたり、「いち人間」として悩み、もがいた。

シュミット家の母、娘や息子、そして娘の息子が困難に直面して悩みもがいたエピソードと、1700年に渡り日本の歴史を築いた人物たちのエピソードに共通する「いち人間としての悩み」をリンクさせることで、人間というのは時代や国を超えて同じことで悩み、喜び、生きていくのだということを描いていました。

WOWOW番組内で、三谷さんはこう話されていました。

”自分自身の悩みは決して誰も悩んだことがない新しいものではなくて、歴史上の誰かが同じことを悩み、それを乗り越えてきたはず。
現在の問題の解決のヒントは、歴史を学ぶことで得られる。”

歴史は繰り返す。それは人類に進歩がないようで少々絶望的な気持ちになることもあるけれど、歴史上の偉人たちも一人の人間として悩みもがいて生きたことを知っていることが、今を生きる私たちに勇気を与えてくれるように思います。

歴史物語ではなくて、人生の応援歌のようなミュージカルでした。

 

また僭越ながら出演者のみなさまについて。

中井貴一さんの演技に目を奪われました。さすがですね。
香取慎吾さんは、舞台映えする方なのでもっと舞台に出てほしい。相楽総三役は、「新選組!」の近藤局長を思わせる風貌で懐かしさがこみ上げます。
新納慎也さん、「真田丸」の秀次のような、明るさの中に悲劇をたたえた役が本当にお似合いです。
川平慈英さん、シルビア・グラブさんは安定感抜群。シルビアさんの存在感は舞台に一本筋を通しますね。
宮澤エマさん、歌唱力すごいですね。もっと歌を聴きたいです。
秋元才加さん、キツめな性格の役以外の柔らかい役も観てみたいです。