『三谷幸喜 創作を語る』三谷幸喜 松野大介 著
三谷さんが過去の作品を振り返った本には、1997年発刊の『NOW and THEN』(文庫版は『仕事、三谷幸喜の』)がありますが、『NOW and THEN』当時から16年経った三谷さんは、過去の作品の振り返り方も違っていました。
脚本が自分でもこれはいい出来だと思える作品の話や、視聴率が良くなかったドラマの原因の話、舞台と映画のスタンスの違いや、人形劇や文楽に対する思いなど、『NOW and THEN』はもとより、他のエッセイやテレビなどメディアでの三谷さんに比べて、率直な言葉で語られているように思いました。
自分が抱える矛盾の話など、作品を創る時の苦闘の一端を知ることができた気がします。
三谷さんの人間ぽさに触れられる一冊と思います。