真田家は家族愛であふれている
家康の命令によっておこうと離縁し、本多忠勝の娘、稲を嫁に迎えることになった信幸。
おこうは驚きながらも、信幸が悩みぬいた末の決断ゆえと受け入れ、潔く身を引きました。
おばば様、薫、そしてまさかの佐助、それぞれにおこうとの別れを惜しむ姿に思わず涙ぐみました。
なのに、昌幸よ・・・「断るつもりだったが源三郎(信幸)がどうしてもというから」なんて・・・
そしてお松姉さんよ・・・「あなたのことはほとんど覚えていない」なんて・・・
娘が可愛くて仕方ない忠勝が、輿入れの従者に紛れてまでも一緒についてきてむせび泣いている姿。
離縁されても源三郎の側近くに仕えたいと、立場を変えて残ったおこう。
真田家のまわりは家族愛であふれています。
冷酷で殺伐とした豊臣家
一方で秀吉は、聚楽第に帝の行幸を迎え、我が世の春。
そこへ、茶々の懐妊の知らせ。
しかし、茶々のお腹の中の子は秀吉ではないのではないか、という落書きが見つかり、秀吉は大激怒。
源次郎(信繁)や石田三成は何とか事を穏便に治めるべく、秀吉の弟の秀長、甥の秀次に相談するも解決せず。
犯人はなかなか見つからず、秀吉はあろうことか、門番十数人全員を磔にしてしまいました。
一見、動じていないように見える三成も、いくら酒を飲んでも酔えない、とこの出来事には憤りを感じているよう。
秀吉が帝を迎えて肩が凝ったと言ったときに「風呂にへぁるのがよろしいかと」三成が珍しく訛ったのは、天狗になりすぎるのを暗に諫めていたのかもしれません。
そして秀吉の怒りはさらにエスカレート。
怪我で亡くなった門番の一人を犯人と仕立て上げることで事の収束を図ろうとした三成(案を出したのは源次郎)に追い打ちをかけるように秀吉は、その門番の一族郎党を磔にせよと命じます。
これまでどんな理不尽な秀吉の命にも従ってきた三成も我慢ができず、秀吉の乱心ぶりを諫めます。
怒った秀吉は三成に切腹を言いかけたところで・・・お寧様が危機一髪で止めに入ってくれました。良かった。ここで三成が切腹する流れではないとわかっていながらも、ほっとしました。
秀吉を止められる唯一の良心、お寧様
殿下は変わってしまったのではない、昔から恐い人だったと、秀吉のことを一番理解しているお寧様。
お寧様はいったいどんな気持ちでこれまで秀吉の側にいたのでしょうか。
阿茶の局に「尾張の小さな武家の出なのに」などとチクリと嫌味言われても顔色変えずにデーンと構え、まるで母親のように秀吉の行き過ぎた行動を諫めることができる唯一の存在になってしまいました。
冗談でもお腹の子の父親は源次郎だと秀吉に言うなど、相変わらず周囲に毒を振りまく茶々と、茶々におぼれていく秀吉。
愛に包まれた真田家と正反対の大坂城。愛のある家で育った源次郎は、大坂城の毒気の中をどう生き抜いていくのでしょうか。。
今回の気になった小ネタ
怪我で亡くなった門番を落書きの犯人に仕立て上げるため、源次郎が首を落とそうとするもどうしてもできず、大谷吉継に代わってもらったシーン。
大河ドラマ「新選組!」で源次郎役の堺雅人さんの山南が、いざ敵を前にしてもどうしても人を斬ることができなかったことを思い出しました。